『アイドルマスター シンデレラガールズ』第19話感想

ハムフェア2015とサマフェス大阪LVに行ってきました。後者ももちろん楽しかったのですが、ハムフェアでは三宅麻理恵さんのラジオ公録を至近で観覧出来たり、そのあとには直接ご挨拶してお話しすることが出来たりなど、非常に思い出深いものになりました。また来年も三宅さんとハムフェアでお会い出来たらなあ。

 

 

さて、前回はだりなつ回でしたが、感想を書くのが非常に難しい話でした。というのも、結局のところ私には(アニメの)多田李衣菜という女の子を好意的に見ることがますます難しくなってしまったからです。

 

 

 

 

結局「にわか」のまま終わってしまった李衣菜

それまでの多田李衣菜は、「にわか」という言葉がぴったりくるような、底の浅い女の子でした。大してよく知りもしないくせにロックが大好きだと言い、ロックを学ぶ素振りすら見せないような人間でした。木村夏樹の姿を見てギターの練習を始めたものの、この回の夏樹との会話ではまったくロックについての知識が深まっていないこと、またそういう自分を覆い隠そうとする涙ぐましい悪あがきをしていることが見て取れました。

 

 

浅はかなんですよ、結局は外的な要因でしか自分のキャラを作ることのできない人間だったんです。みくがキャラのことで悩んでいたときに、猫キャラを否定するような意見しか出せなかった。そのあとは「一人で決めろ」と言い、みくが菜々の仕事を見に行っているときにも自分はレッスン。そのあとみくが猫キャラを貫き通すと決めたときには馬鹿の一つ覚えのように「ロックだ」。木村夏樹に惚れれば仕事は上の空、相方に迷惑をかけついにみくがブチキレたら「私にとってはアスタリスクが”ロック”」。彼女が好きだという「ロック」は「自分がそう思ったらロック」という存在でしかないのでした。

 

 

登場人物一人一人が自分自身と向き合って成長してきた二期の中でも、李衣菜は確固とした答えを見つけられたわけではないと思うのです。ロックが好き、自分がロックだと思ったものがロック、じゃあ結局何がロックであなたは何を目指しているの? となってしまう訳です。それでも多分夏樹の背中を見て地味にギターが弾けるようになっていったり地味にロックの知識が増えていくんだから不愉快。

 

 

アニデレでの李衣菜は、何が好きで何を目指しているのかということが明示されなかった点が惜しかったというほかありませんでした。

 

 

李衣菜を信じ続けたみく

さて、ほかの人物にも言及してみると、まずはみく。

「嫁」という言葉がしっくりくるような言動を見せていました。李衣菜の迷走を見守りつつ、もしアスタリスクから去っていくのだとしてもそれが李衣菜のためになるというのであれば甘んじて受け入れよう、そのためにも今は最高の仕事をしたいというまっすぐな姿勢。アイドルに対する憧れ、自分の夢を追いかけることの素晴らしさをよく知っているからこそこうした行動がとれたのだと考えました。自分の相方がよりよい方向に進んでくれることを信じていたのでしょう。

ほんとうにいい子だ……。

 

後輩を諌め、道を示した夏樹

李衣菜が「にわか」だということを見抜いていてもそれを決して馬鹿にせず、同じロック好きとして対等に接してくれた夏樹。李衣菜の「ロックだと思ったものが(略)」という姿勢を評価し、李衣菜と一緒にバンドを組んでみたいという気持ちももちろんあったでしょうが、夏樹の中では李衣菜は今のユニットで活動したほうがよいと思っていたのではないでしょうか、だからこそ「一度きりの解散ライブ」という形で李衣菜と分かれたのだと思いました。この解散ライブ、李衣菜にとっては夏樹と組んだ世界線の出来事を体験させつつ、アスタリスクに対する決意を新たにさせた役割があったはず。それを狙ったのかどうかはわかりませんが、こういう場を設けたというのはひとえに夏樹の人間としての力量を示しているのではないでしょうか。

 

 

そのほか

  • TPのフラグ立ってましたねー。美嘉の発案で凛・加蓮・奈緒の三人でエボのレボを歌うというシーンがありました。膝を抱きすくめる卯月が切ない。
  • ニュージェネの三人、そしてCPの物語がひと段落しつつあるこの裏で、加蓮と奈緒の二人の物語が始まっているという二重の構造が出来ている。
  • ウサミン新曲おめでとう! アスタリスク+二人のあこがれの人、って感じのユニットですね。早く音源を手に入れたい。