車を降りて、車を買いました

GR86を売りました

2022年に新車で購入したGR86を手放して、車を買い替えました。

 

かなり気に入って愛着もありつつ乗っていたのですが、以前ほどサーキット等でのスポーツ走行をしなくなったこと、それからスキーやアウトドアに行ける車が欲しくなったことなどいろいろとライフスタイルと心境の変化が重なり、それならばと思いリセールバリューが高いうちに手放すことに。

 

 

先代のZN6型・トヨタ86を含めると7年弱。スポーツカー不遇の時代と言われていた2010年代に、トヨタが開発した名作FRスポーツカーで楽しく遊ぶことができて本当に良かったと思います。

 

ZN8型は先代と比べると低速トルクが増した扱いやすいエンジンが魅力でした。高剛性なボディとよく動く脚も好印象。ドライビングスキルの低い自分のような乗り手でもFRスポーツのドライビングプレジャーを心ゆくまで味わえ、車が「もっと速く行こう!」と呼び掛けてくるような素敵な車でした。

 

サスペンションの交換、マフラーの交換、ホイール交換、オイル交換、ブレーキキャリパー交換、カーナビ取付等いろいろとDIYで楽しんだのもいい思い出です。

 

無事故で21,000km、一緒に走ってくれてありがとう。
次のオーナーのことも幸せにしてあげてね。

 

車を買いました

で、次に買った車がこちら。

2019 アウディ・S4 アバント(B9型)です。

 

昔は欧州車乗りはなんだか気取っていて鼻につくから嫌いだ、とか欧州車を上げて日本車を下げるからダメだ、云々と欧州車オーナーのことを苦々しく思っていた頃もありましたが、食わず嫌いせず一度くらいは乗らないとな……と思ったのと、四駆・V6・3リッター・ターボ・350馬力というパッケージに魅力を感じたこと、荷室の広くて背の低いステーションワゴンで遠くまで行ってみたい、と感じたこと等々がありこの車種選択になりました。

 

対抗馬はBMW・340iツーリング、ボルボ・V60 T6、スバル・レヴォーグがありましたが、BMWはなんだか普通過ぎるような感じがするし、V60はハイブリッドシステムの故障が怖いし、スバルはCVTだし、見た目の好み等々含めると狙いはS4に。

 

 

AIと色々相談していると、狙い目はB9型前期の最終型(2019年1月以降)ということになり、中古車サイトを定期的にチェックしていました。

 

しかしモデル末期の改良型は得てして人気が集まり高くなりがち。どの個体も少し予算オーバー。

 

良いタマがあれば、という感じで見ていたら、認定中古でふっと出てきたのがこの個体でした。相場よりも約100万円ほど安い値段が付けられていたのですが、その理由は距離飛び(約70,000km)と自社下取車だったからかな。

 

 

色も良いですね。アウディのSシリーズは大抵は黒、白、シルバーの3色ばかりで、赤いスポーツカーから乗り換えるにしては少し大人しすぎ。赤と青は設定はあるのに中古市場には出てこないんだよな……と悩んでいたところ、珍しい青色(ナバーラブルーメタリック)が出てきたので、これは逃せないと思いすぐ現車確認へ。

 

ディーラーで整備履歴なども見せてもらいながら実車を確認したところ、当然の結果としてハンコを捺していました。

 

 

欧州車なりの故障リスク、交換部品の高騰など不安要素があるので、今回は正規ディーラー認定中古に保証をモリモリ付けての購入。オイル容量が7.5Lとバカみたいな量なのでメンテパックにも加入しました。

 

今まで乗ってこなかったタイプの車なので、これからのカーライフが結構楽しみ。
とりあえず屋根の上にスキーキャリアを付けちゃおうかな、なんてのが今のところのしたいことですね。

原付でゆく長野・群馬ツーリング

6月初旬。

 

車オタクやバイク好きの間では知らない人はいないほどの超有名スポットのひとつ、群馬県と長野県の県境にある「毛無峠」に原付で行くぞ! というお誘いを受けました。

 

 

毛無峠には長らく興味はあったものの、なんだか訪れる機会がなく未踏の場所だったため、この機会に行くのも楽しそうだなと思い即決。フットワークの軽さには自信があります。

 

今回の同行者は以前のこちらの記事でもお付き合いいただいた2人。ただし前回DUKEでの参加だったたいしくんはなんとお母さんからクロスカブを強奪したうえでの参加という原付への情熱のかけっぷり。いやはや。

 

僕がCG125、そしてクロスカブ(たいしくん)とハンターカブ(去勢さん)の3台パーティという、さながらスーパーカブオフ会のようなメンツでツーリングを決行しました。

 

 

1日目 2026年7月4日(土)

7:00 東京都八王子市 ファミリーマート八王子北大通り店

クロスカブは名古屋から、ハンターカブと僕は東京からの参加になるので、ひとまず長野方面に向けてスタートします。

 

今回ももちろん原付ツーリングなので、自動車専用道路・高速道路は一切使用できません。というわけで国道20号線・甲州街道をひたすら長野方面に進みます。

 

山梨市~甲府市エリアは相変わらず走るのがしんどくなる車の多さですが、それ以外はいたって快調。

 

3時間ほどで山梨県北杜市の道の駅はくしゅうに到着。ここ、この前も来たな…

ウイスキーやいろはすにも使われる白州の冷たい地下水が使い放題なので、飲んだり手を浸したりしてクールダウン。

 

先を急ぐのですぐ出発し、集合地点である諏訪湖まで残り1時間ほどを走ります。

 

11:00 長野県岡谷市 諏訪湖畔

ツーリングの本編はここからスタート。岡谷温泉の足湯に集合です。

僕らが到着してからほどなくしてクロスカブも到着。

 

 

とりあえずお腹も空いてきたので、集合直後ですが腹を満たしにいくことにしました。

 

12:00 テンホウ 岡谷長地店

長野のローカルチェーンラーメン店のテンホウに立ち寄って、山賊焼きラーメンを注文。山賊焼きというのは大判の鶏の一枚肉を揚げた唐揚げで、長野の名物料理です。

 

普通は定食のおかずで出てくるものですが、ラーメンに乗せると大鶏排っぽいですね。ボリュームたっぷりで大満足。

 

昼食後は新和田トンネルを通って国道142号線で北上していきます。

日曜は天気が悪化する予報だったので、今日中に毛無峠・草津エリアを周遊してくるのが目標となり割と急ぎ気味。

 

高山村の中心部あたりまでは普通に街の中を走れるのですが、そこからいきなり山の中に突入してワインディングが20kmほど続きます。たまーに勢いよく対向車も飛び出してくるので注意。意外と路面状況は悪くなく、原付でヒラヒラと登っていくのが楽しい道でした。

 

15:00 長野県上高井郡高山村/群馬県吾妻郡嬬恋村 毛無峠

途中停車は給油だけ、ハイペースで移動して2時間で毛無峠に到着です。標高1800m、かなり涼しい。

 

まずは定番のカットで。

 

写真だけ見るとかなりの秘境感がありますが、実際はバイクや車で遊びに来ている人でかなり賑わっています。

 

この看板の向こうには小串鉱山という硫黄の鉱山跡があるらしい。その鉱山に関係する遺構もいくつか近辺に残されているので、少し周囲を散歩してみます。

 

カッケェ…

 

同行者とも話していましたが、ポストアポカリプスみのある風景というか、デス・ストランディングの世界観っぽいんですよね。廃索道跡なんてずばりそれっぽい。

 

しばし散策の後、峠を降りて草津方面に向かいます。登ってきた道を北向きに降りていくと、r466号との交差点に戻ります。そこから東進して、硫黄の香りを嗅ぎながら万座スキー場を通過。R292志賀草津道路に出たら志賀高原方面に北上します。

 

16:40 群馬県吾妻郡中之条町 日本国道最高地点碑

 

ここで日本国道最高地点に到着。標高2,172mということで、日本の国道の中では一番高い地点らしいです。ちなみに国道以外の車道のなかで一番高いのは富士スバルライン五合目(約2,400m)らしい。

 

 

観光客で混みあっており、各グループが空気を読みあいながら入れ代わり立ち代わりで写真を撮影していました。

 

生憎天気はガスまみれで何も見えなかったので、またチャレンジしたいですね。

 

毎年冬はこの先の志賀高原に滑りに来ているので、ここまでバイクで来れるのが不思議な感じがします。

 

さて、ここからは本日の宿に向けて走る予定でしたが、ここまで来たら一回草津温泉でも見に行くか、という話になり寄り道することにしました。

 

17:40 吾妻郡草津町 草津温泉 湯畑

最高地点から30分ほどで到着。指先だけ温泉に浸しました。
湯畑の周りは大量の観光客+激セマ一方通行路でカオスな状況になっているので、バイクで来るのが正解ですね。

 

義務的な記念写真を撮って離脱します。

 

18:40 吾妻郡嬬恋村 愛妻の丘

宿に向けて走っている途中に観光スポットがあったのでこちらにも立ち寄り。

見渡す限り辺り一面がキャベツ畑で、ちょうど出荷時期を迎えた嬬恋キャベツが青々と育っていました。

 

20:20 長野県上田市 鹿教湯温泉 鹿鳴荘

途中のスーパーで買い出しもしながらようやく本日のお宿に到着。上田市から少し離れたところにある山間の温泉街、鹿教湯温泉に宿泊します。

 

到着して初めて気が付いたけどこのお宿温泉むすめとタイアップしてるんですね。

 

人懐っこい看板犬(ビションフリーゼ×2)がお出迎え。ヨシムラサイクロンを装備したハンターカブが死ぬほど吠えられていて面白かったです。

 

温泉で汗を流した後は、先ほど立ち寄ったスーパーで買いこんだ惣菜で酒盛り。今日一日の疲れも吹っ飛びます。

 

 

2日目 2026年7月5日(日)

9:30 長野県上田市 鹿教湯温泉 鹿鳴荘

予報では日曜は天気が悪化する見込み。今日はお互い無理せず帰るだけにしようと同行者と打ち合わせていましたが、なんだかピーカンの晴れになってしまったので急いで行程を考えます。

 

どうやらここから北に1時間弱走ったところにある聖博物館というところが面白いとのことで、そちらに向かうことにしました。

 

10:20 東筑摩郡麻績村 麻績村立聖博物館

麻績村の別荘地、聖高原にある村立博物館にやってきました。この博物館、広い屋外展示スペースが設けられているのですが、そちらには自衛隊を退役した戦闘機や戦艦陸奥の砲身などが展示されており、すこし様子がおかしいです。

 

こちらは戦艦陸奥の41cm砲。

 

"最後の有人戦闘機"と呼ばれたF-104Jもいます。エースコンバット7でスクラップクイーンが飛ばしてたやつ。色褪せないカッコよさがありますね。

 

ちょうどD51を整備している方がいらっしゃったのでお話を伺ったところ、展示品の整備・補修を担当するボランティア組織があるとのこと。D51は一部実働可(汽笛、ブレーキ等)らしく、有志でそこまでやってしまうことにびっくり。

 

室内展示スペースにも鉄道や航空に関する資料が展示されており、ボリュームのある面白い博物館でした。

 

さて、この先も長いためそろそろ東京方面に戻ることにします。

 

11:30 安曇野市 篠ノ井線廃線跡

1日目に集合した場所で解散しようということになり、まずは諏訪湖を目指すことにしたのですが、途中経路の国道403号線沿いに篠ノ井線の廃線跡があることに気が付きました。

 

廃線・廃トンネルの跡があるだけではなく、一部区間は徒歩で散策可能な遊歩道として整備されているため、少しだけ覗いてみることに。

 

旧第二白坂トンネル。扉の隙間からは恐ろしく冷たい風が吹いてきます。

 

踏切跡。廃線になった時期を考えると機器類が新しすぎるようにも思えるので、もしかしたらこの遮断器は後から整備されたものかもしれません。

 

通電していないので押し放題。

 

1902年竣工の漆久保トンネル。明治に作られたレンガ積みが古風でカッコいい。

 

色々と面白い景色を見ることができました。

さて、そろそろお昼時なので、ご飯を食べることにします。

 

12:10 安曇野市 高野屋

やっぱり長野に来たら蕎麦食って帰りたいよね、という流れになり、明科の駅前に美味しそうな蕎麦屋さんを見つけたのでピットイン。

 

夏野菜のお蕎麦(1,400円)を注文。

絶対美味しい見た目のお蕎麦が出てきました。

てんぷらはサクサク、麺はコシが強く超おいしい。食後には蕎麦湯もいただけて大満足でした。

 

 

なかなか混みあっていましたがその理由も納得。帰路に就く前に腹ごしらえできました。

 

15:00 岡谷市 諏訪湖畔

さて、前日に集合した場所に戻ってきました。ここで名古屋から来たクロスカブのたいしくんとはお別れして、関東に向かって戻っていきます。

 

 

まとめ

走行タイム:1日目 10時間 2日目 8時間

走行距離 :1日目 372km 2日目 303km 合計:675km

ガソリン代:1,800円くらい

 

今回は梅雨明けを待たずしてのロングツーリングになりましたが、どうにかこうにか天気をごまかしつつ最後の方まで雨に降られなかったのがスーパーラッキーでした(帰りの山梨区間でちょっと霧雨に濡れたかな? くらい)。

 

1泊挟めばちょうどいいくらいの距離でしたね。渋峠にはまた、冬に。

森香る、サントリー白州蒸溜所見学記

アルコール入りの飲料なら色々と節操なく好んで飲むのですが、これまでウイスキーの工場を見学したことがありませんでした。調べてみるとどうやら山梨県の北の方にサントリーのウイスキー工場があるらしいということを知り、では早速見学に行こう、ということで申し込んでみたのです。

 

しかし見学ツアーは思った以上に狭き門。何か月か連続で申し込んでいたのですが、どうにも当選枠を引き当てることができず「いつか行けたらいいね」くらいのノリになってしまったのですが、申込3回目(3か月目)にしてようやく当たりくじを引くことができ、1泊2日の旅行として行ってきました。

 

ただし、どうやら当選時点で運を使い果たしてしまったのか、おりしも当日は2日間とも台風が日本近海に襲来中。台風7号・8号のダブル台風の洗礼を受けながらの旅行となりました。

 

東京から中央自動車道に乗り、快調に飛ばすこと2時間余り。小仏峠、笹子峠を越えてさらに甲府盆地の向こう正面まで行くと辿り着くのが、今回の目的地である山梨県北杜市。県内最北、そして最大の自治体であり、八ヶ岳南麓をはじめとした風光明媚な地域を擁する高原地帯です。

 

高原列車として有名なJR小海線と並走しながら、いったん野辺山まで移動します。この野辺山、日本の普通鉄道が走る場所としては最も標高の高い地点として知られており、標高1375m地点は観光名所としても有名です。

 

今日は野辺山駅前の旅館に宿泊する予定で、さらにこの後早速飲酒イベントが控えているため、ここで車を乗り捨てて小海線でウイスキー工場を目指すことにします。

 

JRの駅がある場所としても日本最高地点。

 

しかしここで問題発生。ここまで来る道中、風雨は大したことが無かったので気にも留めていなかったのですが、どうやらJR小海線が台風の影響で15時まで計画運休しているということを駅に行って初めて知ることになりました。

 

初っ端から旅程崩壊の危機に瀕しましたが、駅前でタクシーを召喚。ウイスキー工場までタクシー代1万2千円が消し飛びました。手痛い出費ですが、これも全てこの後の飲酒の為と自身に言い聞かせて移動します。

 

 

来た道を戻りつつ、40分ほどで白州町にあるサントリー白州蒸溜所に到着します。朝一番の回を予約したので開館までしばらく玄関前で待機することになりましたが、雨は相変わらず小雨程度で収まってくれていたためありがたい。受付を済ませ、敷地内を徒歩で歩いて移動します。

 

白州蒸溜所はまさに森の中の工場、といった感じで、敷地内に一歩足を踏み入れると青い森が広がっています。サントリーのESG活動として、森林保護・整備に力を入れており、野鳥をはじめとしたたくさんの生物が観察できるとのこと。東京でみられる木々とはまた違った植生の景色を楽しみながら散策しつつ、しばらくするとサントリーウイスキー博物館の建屋に到着します。

 

 

見学ツアーはここからスタート。まずは映像を見ながら、工場の概要の解説を受けます。それが終わると、建屋を移動してウイスキーの原料となる麦の仕込みについての説明が始まります。

 

飲酒運転ダメ、絶対。

 

ここで前提知識をお話ししておくと、ウイスキーには「シングル~」と「ブレンデッド」の区分けがあります。

「シングル~」とつくのは、単一の蒸溜所で作られたウイスキー。「ブレンデッド」というのは、複数の蒸溜所の原酒を掛け合わせて作られたウイスキーのことです。

 

サントリーのウイスキーといえば、「響」「山崎」「白州」「知多」が有名。そのうち「響」はブレンデッドで、それ以外はシングルのウイスキーです。蒸溜所の所在地名からネーミングされているので、わかりやすいですね。

 

さらに細かく見ていくと、「山崎」「白州」は大麦麦芽(モルト)のみから作られているため「シングルモルト」となります。「知多」はトウモロコシや小麦など、複数の穀物(グレーン)から作られており、「シングルグレーン」と呼ばれています。

 

白州蒸溜所では、

大麦麦芽と温水を混ぜて麦汁を作る
↓
酵母を使って麦汁を分解し、もろみにする
↓
アルコール発酵したもろみを蒸留する
↓
蒸留してできたニューポットを木樽に貯蔵して熟成させる(数年~数十年)
↓
複数種類のモルト原酒をブレンダーが組み合わせて、ウイスキーの完成品が出来上がる

 

という工程でウイスキーを製造していますが、見学ツアーでは各工程の様子を順番通りに説明していただけてわかりやすく、また体感可能な展示品も多く用意されていたため満足度も高かったです。

 

麦汁を製造する仕込工程

 

仕込や発酵を行う棟では、まるで甘酒のような甘い香りが立ち込めていました。

 

木樽で麦汁と酵母を混ぜ、アルコール発酵させる工程

発酵用の容器には木樽を使っており、これは白州蒸溜所のこだわりだそう。

金属製の容器と比べると温度管理や衛生管理が難しいらしいですが、白州のやわらかな味わいはこんなこだわりから来ているとのことでした。

 

蒸留塔

ポットスチルを使ってもろみを蒸留する工程ですが、ポットスチルの形(くびれ方)などによっても原酒の味が変わってくるらしいです。

 

貯蔵庫内の展示。長期の熟成によりウイスキー原酒が減っている

 

ここ白州蒸溜所は標高約700メートルの高原地帯に位置しており、寒冷な気候からウイスキーの熟成には時間が掛かるため、普通よりも小さめの樽を使ってウイスキーを熟成させているんだそう。

小さい樽を使うことで原酒の量に対して木樽に接触する面積が広くなり、樽の風味や色が原酒に取り込まれやすいんだとか。

 

昨今はウイスキーの品薄が続いており、需要に応えるためサントリーでも生産を頑張っているとのこと。説明中のアテンダントの方の言葉でハッと感じるものがありまして、

 

「ウイスキーは、今仕込んだものが出来上がるのは十年先。十年先の世の中に喜んでもらえるものは何だろうか、と考えながら日々作っています」

 

「ウイスキーは製造に大変長い時間が掛かるもの。作り手は樽にニューポットを仕込む際に、この樽の原酒が出来上がる頃にはどんな世の中になっているのだろうかと考えたり、逆に出来上がった原酒を取り出す人はこの樽を仕込んだスタッフはどんなことを考えていたのだろうかと思いを馳せることもあります。」

 

と仰っていたこと。

一つの製品を、とてもたくさんの人々が携わり、時を越えて作り世に送り出す、そんな世界にはロマンを感じずにはいられませんね。

 

 

そして、一通りの工程を見学した後は最後にお待ちかねの試飲タイム。

 

 

工場内にはまるで本物のバーのような空間の「Bar Hakushu」というスペースが用意されており、ツアー参加者はそこでウイスキーのテイスティングが楽しめます。

 

 

ここではプロのブレンダーと同じ方法でウイスキー原酒と完成品の白州を飲み比べ。ウイスキーのテイスティングはトワイスアップと呼ばれるウイスキーと水を1対1でブレンドした水割りで行われます。

 

白州に使われている3種類の原酒は、ライトリーピーテッド原酒、ピーテッド原酒、スパニッシュオーク樽原酒とそれぞれに異なる味わいがあり、そして最後に完成品の白州を飲むとそれら3つの原酒の要素が上手く引き立て合いながら調和していることを感じられます。

 

どれか一つが強いのではなく、口当たり、風味、後味それぞれに原酒の表情が残っている感じ。ウイスキーのブレンディングの奥深さを感じます。

 

見学終了後はショップでお土産をお買い物。

見学ツアー参加者に限定して、白州12年が一人一本、定価で購入できる嬉しいチャンスもあります。蒸留所限定ウイスキーとセットで購入。それから、ウイスキー樽の廃材を使ったナッツ用の小皿も購入しました。

 

昼食は工場内併設の「Hakushu Terrace」を予約していました。お土産を購入していたらちょうどいい時間になったので建物を移動。開放感のある明るい雰囲気のレストランです。

 

悩みましたが、看板メニューである白州フォレストピザとキノコのビスマルクを一枚ずつ。加えてサラダとソーセージの盛り合わせに、白州森香るハイボールをオーダーしました。

 

 

ピザはどちらも絶品。新鮮な野菜がたっぷりと使われており、すっきりした味わいの白州ハイボールとのペアリングもなかなかでした。

 

食後は少し時間に余裕があったため今度はテイスティングラウンジへ。こちらのラウンジでは1杯ごとにチケット購入制でウイスキーのテイスティングを楽しめます。

 



ラウンジの奥の窓から白州の森を眺めながらグラスを傾けます。なんて贅沢な時間なんだ……

 

その後、シャトルバスが発車する時間になるまでウイスキー博物館の上層階を見学。ここで誤算がありましたが、ウイスキー博物館は予想しているよりもボリュームが凄かったこと。

 

 

大量の解説文、ウイスキー製造にまつわる物品の展示、ヴィクトリア朝時代のバーを再現したスペース等、ゆっくり観覧したら一時間以上かかってしまいそうな充実した展示で、正直なところ「早く言ってよ!」という感じ。帰りのシャトルバスの時間の兼ね合いで駆け足での見学になりましたが、次回は時間を長めにとってゆっくりと見学した居場所でした。

 

 

帰りは無料のシャトルバスで小淵沢駅まで移動しました。

 

その後はやっと運転再開した小海線で清里まで移動して散策し、完全にゴーストタウンと化した街並みにビビったり、野辺山の宿で看板犬と看板猫に癒されながらくつろいだりとのんびり過ごしてきました。

 

サントリーの工場見学は府中のビール工場に続いて2件目だったのですが、白州蒸溜所は展示の質が凄い。

関東圏からのアクセスも良好ですから、皆様もぜひチャンスがあれば訪れてみてはいかがでしょうか。