1月に投稿した記事で機械式時計を使い始めたことを紹介したけど、3本目の時計をお迎えすることになったので今回はそれについて書こうと思う。
日本の時計のトップブランドといえばセイコーだが、その頂点に君臨する「グランドセイコー(GS)」というブランドがある。エントリー機は30万から始まり、超高価な限定モデルは4,950万と価格帯が広すぎるのだけど、一応これが国産時計のトップブランドと言って差し支えないはず。
そしてセイコーの中でグランドセイコーに相対するブランドとして、「キングセイコー(KS)」というブランドも存在する。セイコーという会社はその昔、諏訪の工場の系譜と亀戸の工場の系譜がそれぞれ分かれていて、GSが諏訪のセイコーのトップブランドであり、KSが亀戸のセイコーのトップブランドとして作り上げられたものである。
ぶっちゃけて言えばGSの方が最高峰。1960年に初代GSが発売された当時の価格は大卒公務員初任給の2倍の価格だったと言われており、今の価値に換算するとだいたい40-50万円くらい。KSはその半分なので、お買い得ブランドに見える。ただし、KSにもGSと同じムーブメントが搭載されている機種があるし、仕上げや作りの良さが一流であることに変わりはない。つまり、GSと同じクオリティの時計を安価に楽しめるのがKSの魅力だったりする。
今使っている2本が自動巻きであるため、手巻きも一本欲しいな、と思って色々と調べていると45系と呼ばれる型のキングセイコーが目に留まった。

ざっと特徴を記載するとこんな感じ。
- 手巻き
- ハイビート(10振動)
- 日付表示
- 瞬間日送り機能(デイトジャスト)
- 秒針停止機能
そして何よりムーブメントは当時のGSと共通。精度は折り紙付きということ。この45系のムーブメントを調整した個体がクロノメーター検定で優秀な成績を残したこともあったらしい。
ヤフオクにしばらく張り付いて相場をチェックしつつ、45,000円で落札することができた。
きちんと動作するかが一番心配だったけど、到着後にゼンマイを巻き上げたらきちんと動いて一安心。メタルバンドが少し汚れていたので分解して洗ってから写真を撮ってみた。


「KS」のロゴと、「HI-BEAT」の表記が誇らしい。
その下にあるのは亀戸のセイコーの独自ロゴ。

小さめのケースが可愛らしい。年月が経過してはいるものの、ケースのエッジや文字盤のインデックスの角がぱりっとしている感じはいかにも高級機といった感じ。

りゅうずにも「KS」の文字が入っている。
少しオジサン臭すぎたかな、と思うのでセイコー純正の牛革バンドを購入して交換してみた。

一気にこじゃれた雰囲気に変わってかなりお気に入り。しばらくはこの仕様で使ってみたい。

裏蓋には「KS」のメダリオン付き。このメダリオンが紛失している個体もあるので、きれいに残っている個体を選ぶのにも気を使った。
セイコーの製造番号は1桁目が製造年の下1桁、2桁目が製造月を表しているらしいので、その噂に従えばこの個体は1973年2月に製造されたということになる。45KSの生産期間が1968年~1973年頃とされているため、モデル末期の個体といえそう。
動かしてみるとハイビートにしか実現できない滑らかな秒針の動きがよくわかる。12時0分10秒くらいにカシャッと日付が変わるのが見ていて楽しい。メダリオンやりゅうずを含め、所有欲を満たしてくれる要素がたくさんあって楽しい。
何日か動かしてみたけど、少し進みが早いのが気になる。前の所有者がいつオーバーホールをしたのか不明なのと、風防の傷が気になるため近いうちに修理と調整に出そうと思う。アンティークウォッチだけど、セイコーというブランドだからか修理のアテには困らなさそうなところもこの機種を買って正解だな、と思える。
磁気を帯びてしまうのが心配なので平日は使えないけれど、週末の良いお供になりそうだな、と感じている。
