普段の足としてここ1年半ほど、スズキのレッツII(2stの原チャで有名なZZを遅くしたやつ)を乗り回していたのですが、キャブにゴミでも詰まったのかメタルが焼けたのか、どうスロットルをこねくり回しても25km/hしか出なくなってしまいました。
黄色ナンバーを取っているにも関わらずシルバーカーに追い越されることが常態化し、治そうと思って開けてみても一ミリも故障原因がわからずとてつもなく腹が立ってきたので捨てて乗り換えることにしたのですが、やはりそこで素直にGSX-R125などを選ぶことができないのがオタクの悪いところだなあと思います。
そんなことがあり変なバイクを買ってきてしまったのですが、CG125というバイクをご存じでしょうか。
国内での正規販売ラインナップには存在しないものの、ホンダの世界戦略車として1975年に誕生し、その頑丈さからアジア圏を中心に大ヒット。
中国ではコピーバイクメーカーに鬼のようにパクられ、現地では見た目は同じなのに価格は半分という海賊版バイクが氾濫する事態になります。
その後、中国メーカーの実力に目を付けたホンダは現地メーカーと合弁で新会社を設立し、新大洲本田(Sundiro)・五羊-本田(Wuyang)の二社に現地生産を開始させました。
1998年にホンダ熊本工場での生産が終了した後も、ブラジル、パキスタン、インド、中国など世界各地でライセンス生産されている深海魚のようなバイクです。
米袋・棚田・CG125。ビジュアルのセンスが"大陸"
なぜCG125を選んだのか、といえばとにかくデザイン。
タンクだけでなく、ライトやメーターボックスまでスクエアなデザインは最近の国産車にはあまり見ないもので、CD90やCB125を想起させるそのクラシカルさが逆に響きました。エンジン周りはすっきりとした造形で、バイクという機械の機能部分のみを残している潔さにも惹かれます。
その中でも私が選んだのは、2022年12月に発売された五羊-本田30周年記念特別モデルのLimited。
タンクは1960年代ブラジル・マナウス工場でCGが生産されていた当時の復刻カラーに塗装され、男らしいマットなガンメタで仕立てられたサイドカバーにはこちらもノスタルジックなバッヂが輝いています。
ブラジル生産時代の広告。なんでペレなんだ
そして通常販売版はデカールの色彩がやかましいのですが、この記念モデルはシンプルな黒いラインが入っているのみ。この大人っぽいカラーリングにより印象がガラっと変わっています。
パキスタンホンダの塗装は凄すぎて圧倒される。サイドケースが金のメッキ塗装とか何食べてたら思いつくんだろう
シートがブラウンなのもいいですね。これは2022年2月に発売されたCG125Specialのものと同じですが、大陸製品にしては気の利いた色使いです。
こちらのSpecialではタンク・カバーともにマット塗装になっており、かなり心を惹かれたのですがメンテが大変そうなのでやめました(いい色だとは思います)。
ボディ部分の押しが強くないので、細かいパーツの交換でだいぶ印象が変えられそうな点も面白いと思います。
太めのタイヤを履いてスクランブラーっぽく乗るのもよし、低めのハンドルにしてコンパクトなメーターと丸目に交換してカフェレーサーっぽく乗るのもよしで、今後のカスタムに夢が膨らみますね。
スペアパーツに関しては、Aliexpressやタオバオ等で自力で探すしかないようなのですが、そこはネットの海に散らばる文献を拾い集めることで対応していきたいと思います。
50ccスクーターからの乗り換えなので、これまでより遠くまで足をのばすきっかけにしてツーリングにもドシドシ行ってみたいですね。